カテゴリ:横須賀市の不動産売却 / 投稿日付:2025/10/30 17:48
横須賀市平作の戸建について査定依頼をいただきました。ご相談は「住んでいない期間の固定資産税がもったいない」という切実なお悩み。
固定資産税は毎年必ず発生する“保有コスト”で、使っていない家ほど負担が心理的にも実質的にも重く感じられます。まず押さえたいのは仕組みです。固定資産税は土地・建物の固定資産税評価額に標準税率(多くは年1.4%)を乗じて算定され、あわせて都市計画税(上限0.3%)が加わる自治体もあります。住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」があり、200㎡以下の部分は課税標準が1/6、超過部分は1/3に軽減されます。逆に、更地化するとこの特例が外れ、土地の税負担が大きく増える点は重要な注意点です。また、管理不全の空き家は「特定空家」等に指定されると特例が外れる可能性があり、放置はコスト増や是正指導のリスクにつながります。
では、コストを“もったいない”で終わらせず資産を活かすために何をすべきか。
①まずは現状の時価を把握(査定)。売れる価格の目安が分かれば、年間の固定資産税・保険・維持修繕費との比較で「持ち続ける/売る」の損益分岐が見えます。
②活用の可否を検討。短期~中期で賃貸や一時利用(ウィークリー・マンスリー、トランクスペース化等)に回せば、保有コストの一部を相殺できます。
③売却を選ぶ場合の税務確認。自己居住歴があれば「居住用財産の3,000万円特別控除」等を使えるケースがあります(適用要件の精査が必須)。相続で空き家化した場合は「相続空き家の特例(3,000万円控除)」の対象になり得ることもあります(耐震性、売却形態、期限等の要件確認が必要)。
④解体の要否と順序。解体先行は見栄え向上や建替需要に訴求できる半面、前述の住宅用地特例が外れて税負担が増えることがあります。更地売り・現況売りの両シナリオで収支を比較し、解体費も含めて判断しましょう。
売却手段の選択もポイントです。仲介は市場で広く募集しやすく、条件次第で高値成約が狙えます。スケジュール優先なら買取でスピーディに現金化し、固定資産税の来期発生前に決済を目指す戦略も有効です。空き家期間が長引くほど、税・保険・草木管理・設備劣化による価格目減りが重なります。だからこそ「保有コスト×期間」と「想定売却価格(または賃料)」のキャッシュフロー比較が実務上の肝。平作の物件特性(駅・生活施設への距離、接道・高低差、駐車可否、築年・増改築履歴)も価格に直結するため、現地確認で強みと課題を可視化します。
当社では、①現況価格の査定、②年間コストの見える化、③仲介・買取・賃貸・現況/更地売りの四分法シミュレーション、④税理士・司法書士連携による名義・税務の事前整備までワンストップでサポート。固定資産税を“支払い続けるコスト”から“意思ある選択の判断材料”へ変えるのが第一歩です。「いつ動くのが最も合理的か」を数字で比較し、納得の結論をご一緒に導きます。





